ベッドから垂れさがる彼女の脚。 床いちめんに張った水は、ほとんど広がらない波紋とかすかな音で、それをうけいれた。踝のなかばまで浸かる。ほぼ室温の水の、とろりとした感触を、彼女が好きになったのは最近のことだ。そろりと立ちあがる。 この部屋は白…
しずんでいく。それは、ぼくにとってはとても唐突なことだったけど、ふしぎと混乱も、恐怖も、不安も起らなかった。息は苦しくなかったし、この海のなかはとてもきれいだったから。青と銀との混ざりあう水面を、ダンスを踊るように泳いで、うたうようにひる…
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